童心失せぬ

多趣味女の好きなもの詰め

ツーリスト/感想

コインにも人にも表裏がある。良い面があれば悪い面も。

人を愛する時は、表も裏も愛しなさい。

 

パリからヴェネチアへ向かう列車で、エリーズという謎めいた美女と出会ったアメリカ人旅行者のフランク。彼女と共にヴェネチアの高級ホテルに宿泊するが、それが原因でフランクは警察とギャングにある大物犯罪者だと勘違いされて追われる羽目になってしまう。

すっっっごい好き!!!だったんだけど、見終わった後にレビューぱらぱら見てたら否定的な意見もそこそこ多くて驚愕。こんなに素敵な映画なのに…?という事でツーリストめちゃめちゃ良かった!側人間のネタバレ感想。

 

ヴェネチア最高

なんといってもロケーションよ。素敵な街だとは知っていたけれど、こんなにも素敵かね???と毎秒思う。どこ切り取っても最高。朝も昼も夕も夜も最高。ディナーのシーン、川沿いでお酒飲みながら頼んでた〝手長エビのシャンパンリゾット〟…what???そんなおしゃれな飯がこの世にはあるのね、おったまげ。元々一度は行ってみたいと思っていたけれど、絶対行くと決意した。とにかくヴェネチア最高と思わざるを得ない絵の美しさが詰まっていた。

 

アンジェリーナ・ジョリージョニー・デップ

美が全力で殴ってくる!!!!ヴェネチアだけでうっとりするのに、この2人が更に追い打ちをかけてくる!!!美しすぎて最早暴力!!!特にアンジェリーナ・ジョリーの所作の美しさがえっぐい。歩くだけでこんなに人を魅了させる女性っている?この映画の否定的な意見として、話の内容が薄いってのをちらほら見かけたが、正直話の内容なんてどうでもいい、動く絵画を見させていただき誠に有難うございます!そう思え!!!ちなみにわたしは内容も大好き。

 

◆王道でもつまらない、と思わせない恋物語にひれ伏す

王道ストーリーはみんなが大好きだから王道なはずなのに、量産され過ぎて逆に面白くするのが難しいが、この映画はしっかり王道でしっかり魅せてくる。ギャングと恋に落ちた潜入捜査員(警察)の女性、その女性のことを好きになるギャングどは全然違う少し冴えない数学教師。その間で女性が揺れて…。文字に起こすと在り来たりで退屈そうだけど、誰が見たって羨ましい、憧れと思えるシーンの数々。

ただ旅行していただけなのにギャングに追われる事になったフランクが「どうして僕は追われているんだ、どうしてみんな殺そうとするんだ」と動揺しているところで、エリーズが「わたしがあなたにキスしたから」…言ってみてえぇ~~~絶対言う機会ないけど言って見てえよなあ!!!!正直起承転結が弱いのは否めないかもしれない。けれど、この2人の、誰もが憧れる恋物語が美しく描かれていれば、もうそれで大満足って訳。

 

◆お腹いっぱいのところに来たどんでん返し

わたしはもう今までの美しさ重視のこの映画で大満足していた訳で、正直ピアーズの正体なんてどうでも良かった。そんな満足しきっていた所に「実は数学教師は整形したピアーズでした~~~!!」ってどんでん返し。今まであまりに絵の美しさで戦ってきていたため この映画は禁断の恋の話を丁寧に描いてる作品なんだなあと思い込んでいたので、どんでん返しに気持ち良い~~~!!!状態。どんでん返しって最近伏線多すぎることに逆に冷めるタイプなので、主体は飽くまで2人の模様で、無くても満足だけど、一つ面白い落ちつけたよ 程度がわたしには良かった。なので、落ちが弱いって意見もまああるだろうけど、それが魅力なんだけどなあと思う。そこに期待して見るような映画じゃない。

わたしはジョニデがピアーズの金庫開けた時に、数学教師の設定がここで活きるのか!!と思ってた。全然違ってひとりで笑ってた、ピアーズなんかい。

 

ピアーズとフランク、どっちも好きだと言っていたけれど、実はどちらも同一人物だったって落ちで、冒頭の台詞が更に好きになった。コインの表と裏を好きになっていたんだね。こんなお洒落な伏線あるのかよ。

はあ…本当に美しい映画だった。途中まで見て、慌てて赤ワインとか注いじゃったもんな。夜に赤ワイン見ながらうっとりしたい時におすすめの映画。間違いない。