童心失せぬ

多趣味女の好きなもの詰め

ジョー・ブラックをよろしく/ネタバレ感想

わたしと愛し合うのは好き?ピーナッツバターより?

視界いっぱいブラピにして殺してくれ(遺言)

 

何故今まで見たことなかったんだろう…ドンピシャで好みだった。ラブロマンス系だと今まで見た中で一番好きかも…えっ好き…。何でこんなに胸打たれたのか考えてみた。

 

まず何よりジョーというキャラクターが好きすぎる。顔面がブラピ(超好青年Ver.)なのでプラス5兆点。ブラピのための映画と言っても良い、彼のPVはこれです。顔だけじゃなくて肉体も美しすぎて、見てるこっちは鼻血噴き出しながら大笑い大拍手ですどうもありがとうございます。

顔はもちろんなんだけど、ジョーという死神が最高に好き。わたしは無感情なキャラが物語を通して段々感情を持つという展開が大好物オタクなので、無感情死神がひとりの女性とゆっくり恋に落ちて困惑する様なんてこの世の何よりもご馳走な訳なので、

元々愛を知らないから、愛を語るビルに興味を持つ⇒ビルを脅して一緒に行動するようになり、徐々に徐々に感情を抱く⇒娘のスーザンともどかしい感じで恋に落ちていく⇒好きになっちゃったから死神界に連れて帰っちゃおうかな⇒大事にしたい、でも彼女に自分は相応しくない(元の人格の彼と幸せになるべき)と気づき、ひとりで去る⇒別れが寂しい、恋と同時に寂しさを知る

こんなに前菜からデザートまで最高のフルコースがあっていいのか。一連の流れが最高すぎる。ずっと一貫したのんびり、淡々とした喋り方なのに、恋以外にも色んな感情を知るジョーがとても愛おしかった。

 

徐々に感情を知るジョーも良いけれど、仕事人間で忙しいビルが、ジョーに自分の死期を知らされて、それとジョーと一緒にいる事によって、失っていた色々な優しさを取り戻していくのも良い。娘に愛を語る父親なので、元々素敵な人だと思うけど、今まで疎かにしていた家族との食事会を毎日行ったり、娘が開くパーティーに少し前のめりになってみたり、煩わしいはずのジョーに少し心を開いてみたり、自分を会社から追い出すことに加担した義理の息子を許してみたり。死ぬ間際だと自分もこんなに優しくなれるのか考えちゃうね。そして本来はいつ死ぬかなんて分からないんだから、悔いのないように人と接していかないといけないんだ。

死神に付きまとわれてうざったかったはずなのに、どんどん親密になって、最期「別れは辛いだろう?それでいい、生きた証だ。」とジョーに言うビルが格好良すぎる。最後は死神としてではなくて、人間のようにジョーと接していたもんな。最期にそれを認めるビルの格好良さがたまらん。

 

スーザンとジョーの恋愛描写、綺麗すぎて目が焼けた。ただ話としてはとても切ない。元々コーヒーショップで出会った青年の事が好きになったスーザンの前に、同じ人の筈なのに別人格のジョーが表れて、やっぱり嫌なヤツ!と怒るも、新たな人格のジョーとゆっくり恋に落ちて、もう大好きっ!と雷に打たれた時に「コーヒーショップで会った時から好き」という自分の発言によって、ジョーが自分じゃないと気づいて去ってしまう。そしてコーヒーショップの彼が再び帰ってくるも…自分が好きになったもうひとりがいなくなってしまった、という寂寥感が拭えない。。ああ…。

確かにスーザンが最初に好きになったのはコーヒーショップで出会った彼だけど、その後にお互いを知り合って愛し合ったのはジョー自身であること、ちゃんとジョーに知ってほしい。あなたの事がスーザンは大好きだったんだよ。スーザンにどちらを選ぶ?と迫るのはあまりに酷なので、これが正解だったんだろうけど…帰るべき場所に全員帰ったのだから。でもスーザンは、今度は逆に、コーヒーショップの青年の中にジョーを探してしまうよなぁ。は~~~~~っっっこっちの胸まで張り裂けそうだよ!!!

 

息を吐くように名台詞が連発される本作だけど、その中でも特に打たれたのは、ジョーとクインスが話すシーン。アリソンが自分の事を愛しているとどうして分かる?と聞かれたクインスの台詞、「俺の嫌なところを知ってて、それを許してくれるから」確かにな~そうだよな~、と。自分自身欠点が多いけれど、それを知りながらも受け入れて関わりを持ってくれる周囲の人を大切にしようと心から思った、愛してるよみんな。

 

「自分が欲しいから相手を奪う。…それは愛じゃない」愛とは何か、見失った時に見るべき映画がこれ。恋する楽しさ、愛を知る切なさを感じて、自分の周りの人を改めてもう一度愛することが出来る素敵な出会いだった。また会おうね、ジョー。